≡迅(ジン)≡  (在位:1138〜1170年)

父・浚が急逝したため、わずか15歳で即位。
祖母に植え付けられた黒夷(※1)を蔑む思想は、父が飄に殺されたことでより激しいものに。
性格はいたって凶暴で、処刑を楽しむなど、人を踏み躙ることに悦びを覚える。このため臣下からも国民からも酷く恐れられていた。
シドナ(※2)との戦いにおいて戦死したと言われているが、実際は戦場の混乱に乗じた味方兵によって殺された。

(※1)黒夷:北部地域に住む、黒髪と褐色の肌を持つカルビア族の蔑称。現在は併合されているが、領土問題等で昔から紛争が絶えなかった。

(※2)シドナ:カラハドル王国の北の隣国で、正式名称はシドナ共和国。たびたび領土を狙い侵攻してきている。


関係者

狭霧(サギリ)
2番目の王妃。元は扶揺付きの侍女であった。
常に顔を上げている女性。
最初の王妃が迅に殺害された場面に居合わせ、ついでに殺されかけた扶揺をかばったがために、迅に(イジメ相手として)目をつけられる。
当時婚約者もいたが、無理やり王妃にさせられた。
迅をひどく恨んでおり、常人には理解しがたい夫婦関係であった。